お盆の帰省やお彼岸などに合わせて、お墓参りに行く人も多いでしょう。そんな時、子供も一緒に連れて行って良いのか?迷惑になるなら連れて行かない方が良いのか悩む方もいるでしょう。
しかし、そんな心配はいりません。お墓参りは家族全員で、一緒に行くのが良いことです。子供たちにもお墓参りのマナーや意味などを教える良い機会になります。
ここでは、子供を連れてお墓参りに行く際の注意点や準備物などについて詳しく説明しています。初めて子供を連れていく人はぜひ参考にしてください。
お墓参りは先祖の存在を知る良い機会
お墓には自分や子供のルーツになる先祖が眠っています。子供にとって先祖を身近に感じられる機会はあまりないので、お墓参りの機会に話してあげましょう。
私の感想ですが、「おばあちゃんのお母さん」「おじいちゃんのおじいちゃん」など、分かる人の名前が書かれているのを見せて読んであげると、お墓で眠る先祖と子供たちがつながるような気がします。
また、お墓の掃除をすることで、先祖の存在を感じながら、家族を大事にする気持ちが生まれていきます。子供と一緒にお墓に手を合わせて、先祖に一緒に語り掛けましょう。
お墓参りで子どもが学ぶこと
お墓参りでは、普段の生活では学べないことを学ぶ機会がたくさんあります。核家族の家庭では、家に仏壇が無いことが多く、故人を近くに感じる機会がほとんどありません。
お盆休みなど、家族で帰省した際には、仏壇に手を合わせるだけでなく、お墓にまで足を延ばし、お墓の掃除を子供と一緒にしましょう。
まだ小さくて、お墓の意味や先祖の存在などが分からなくても、帰省の度お墓参りをすることで、その大事さや作法、マナーなどが身に付きます。
自分の先祖を大切にする心を育む
昔は各家庭、家に仏壇があり、毎日仏壇に膳を運び、定期的にお坊さんからお話を聞くことができたため、先祖をとても身近な存在として感じることができました。
今では、なかなか自宅で先祖のことが話題に出ることは無いでしょうから、お墓参りは良い機会です。家族でお墓を掃除して、水やお供え物をすることで、先祖を大事にすることを学びましょう。
目の前にいない人のことを想う、数少ない機会なので、子供に先祖のことを話してあげましょう。
お墓での作法やマナーを知る
お墓参りはお線香の消し方、お墓の掃除の仕方など、日常では体験しないことを経験できる良い機会です。学校では教えてくれないので、子供のうちに親から教わっておくべきことの1つです。
また、お墓では静かに先祖と会話することや手を合わせることなどマナーを守ることが大事です。お墓には故人が眠っているので、大きな声で話したり、バタバタ走り回ったりすることは厳禁です。
小さい子であっても、お墓では遊んではいけないことをしっかり教えましょう。そして、静かにご先祖様に手を合わせることを家族全員で行ないましょう。
お墓の意味を知る
お墓は遺骨が埋葬されていて、故人が眠っている場所です。そして、生きている我々、みんなが故人に会いに行ける場所です。お墓を大事にすることは、家を大事に思う気持ちに繋がると言われています。
また、自分たちが先祖のお墓を大事にすることで、故人が自分や家族を守ってくれるともいわれます。
お墓が遠方にあってあまりいけない人でも、子供にお墓の大事さを分かってもらえば、数回しか連れていけないとしても十分意味のあることです。
子供をお墓参りに連れていくときの注意点
初めて子供をお墓に連れていくときには、どんなことに注意すればいいのか分かりませんよね。ここからは、子連れでお墓に行くときの注意点を解説します。
お墓は階段や石などが多く、転ぶと大けがに繋がる場合があります。できるだけ、大人の目が多い方が安全ですので、数人の大人で子どもを見守る方が安心です。
また、お盆休みなど暑い時期のお墓参りでは、やけどにも注意しましょう。墓石は太陽で熱せられて非常に暑くなります。子供が触ってしまうとやけどするので、一人で行動させないように注意が必要です。
注意点1:走り回らないように手をつなぐ
お墓にはお線香やろうそくなど子供にとって危険なものがたくさんあります。 また、段差や階段なども多く、墓石も転んでぶつかると大けがをします。
お墓参りの際、決して子供だけで走らせてはいけません。お墓は公園ではなく、亡くなった人が静かに眠っている場所だということを伝えましょう。
そして、大人と一緒に手をつないで行動する場所だということを子供に理解させましょう。小さすぎて分からない場合は、抱っこして移動する方が良いでしょう。
注意点2:他の人の墓に入らないようにする
お墓は家のように、個人の敷地です。そのため、他人のお墓には入らない、触らないが原則です。知り合いや親戚のお墓も一緒に掃除をしたり、水を入れ替えたりすることもありますが、子供が入っていいわけではありません。
知らない子がお墓に入って座っていたり、お供え物に触っていたりすると、いい気分にはなりません。他人のお墓には入らないように教え、お墓ではいろんなものに触ってはいけないことも教えましょう。
注意点3:お盆の時期は暑さ対策を忘れずに
お墓は日影が少なく、直射日光を浴びやすい場所です。そして、広い墓地では長い時間歩いたり、階段などを登ったりしなければなりません。
帽子やうちわなどで暑さ対策を忘れずしましょう。そして、水分補給も忘れずにとりましょう。特に赤ちゃんをお墓に連れていく場合は、日中の暑い時間などは避け、日傘などで直射日光を避けましょう。
注意点4:ベビーカーは通れない場所が多い
赤ちゃんを連れていく場合は抱っこひもを用意した方が良いでしょう。階段や細い通路ではベビーカーが通れない場合が多く、赤ちゃんとベビーカー両方を抱えて歩くのは重労働です。
そしてお墓参りでは、掃除用の水やバケツなども運ばなければなりません。できる限り荷物は少なく、お掃除などもしやすいように両手が使える状態にしておく方が良いでしょう。
子供とお墓参りに行くときの準備物
ここからは、具体的にお墓参りに必要な準備物について解説します。子連れだからというよりは、お墓参りだから必要なものとも言えます。
実家の親や義理の両親が一緒に行ってくれる場合は、すでに用意してくれている物もあるかもしれません。分からない場合は、何を持って行くべきか直接聞くのが一番良い方法です。
自分の家族だけで行く場合は、お墓で仏花が買えるのか?掃除道具などの貸し出しがあるのかを事前に調べておきましょう。
準備物1:線香とマッチ(ライター)
お墓に必ず持って行かなければいけないものは、お線香と火をつけるものです。お墓で販売している場合もありますが、念のため持って行く方が良いでしょう。お墓で購入したい場合は、販売の時間が決まっている場合があるので、事前に調べておく必要があります。
自分のところのお墓だけでなく、お地蔵さんなどにも線香をお供えすると良いので、少し多めに持って行くようにしましょう。
準備物2:お墓のお掃除アイテム
お母さんや親戚にお墓に連れて行ってもらう場合は、いつも使っているお掃除グッズがあると思います。しかし、出来ればお墓を洗う物(スポンジやたわし)や小さいホウキなどは持参する方が良いでしょう。子供が使えるものを持って行くと、一緒に墓の掃除ができるので、子供たちも一生懸命やってくれます。
バケツや柄杓などはお墓で貸してくれる場合が多いので、持って行く必要はほとんどの場合ありません。また、古いお花や落ち葉など掃除の後はゴミがでるので、忘れずにゴミ袋も持参しましょう。
掃除の仕方や使うものは宗派や地域によって、様々です。分からない場合は、家族や親せきなどに聞くのが良いでしょう。
準備物3:帽子などの暑さ対策グッズ
夏のお墓はとにかく暑いです。陰になる場所も少なく、お墓の掃除をしている間はほとんど直射日光に当たりっぱなしです。
そのため、帽子や日傘、汗拭きタオルや手持ち扇風機などの暑さ対策グッズは必須です。大きな墓地などでは、お墓に行くまでにかなり歩かなければならなかったり、階段や坂を上らなければならない場所も多くあります。
熱中症にならないように、十分気を付けましょう。
準備物4:虫よけ
蚊をはじめとする虫は、お墓にたくさんいます。特に、少し涼しくなってくる夕方は虫刺されに気を付けなければなりません。
出来れば虫刺され防止のために、長ズボンを子供に履かせることをおすすめします。お墓は水が溜まっている場所が多いので、蚊がたくさんいます。
虫よけスプレーや虫よけテープなど、特に子供には念入りに虫よけをしましょう。
子連れで行くお墓参りのよくある質問
ここからは、子連れのお墓参りを検討している方からよくある質問について、1つずつお答えしていきます。
赤ちゃんから小学生低学年くらいまでは、お墓についてあまり理解ができない子もいるでしょう。ただ、親がお墓を大事に守る姿をみるだけで、子供ながらに感じるものがあるはずです。
何歳からお墓参りは連れて行ってもいい?
お墓参りは何歳からでもOKです。赤ちゃんをご先祖に紹介するために0歳からお墓参りに連れていくこともおすすめです。ただ、体調管理が難しい赤ちゃんは、暑い時期の熱中症に注意が必要です。
出来れば、暑さや寒さが厳しくない、春や秋にする方がおすすめです。
小さい子は周りの迷惑になりませんか?
お墓は遊ぶとこではないことを言い聞かせましょう。必要ならば抱っこして、走り回らないように大人が気を付けなければいけません。
子供が他人の墓にまで入るのはNGです。お墓では子供の手を必ずつないで、親から離れないようにしておきましょう。
ただ、お寺などでも家族全員でお墓参りに来てほしいというところが多いです。子供のころからお墓参りをすることは、歓迎されることと思って良いと思います。
子供に悪い霊がとりつくと聞いたことがありますが、大丈夫?
あんまり心配することはありません。お墓は怖い場所と考えるより、ご先祖が眠る清らかな場所と考えましょう。それに、子供たちのことはご先祖が守ってくれるはずです。
怖がらず、素直な気持ちで子どもたちを連れて、家族でご先祖にあいさつに行きましょう。
お墓参りをすることを親戚に伝えるべき?
いつもお墓を見てくれている人にはお墓に行くことは伝えるのがマナーです。誰が来たか分からず、お花が新しい物に変わっていたらびっくりします。
予定が立たない場合は、行った後でもいいので、声をかけておく方が良いでしょう。子供と一緒にお墓参りに行ったと報告すれば、きっと喜んでくれるはずです。
お供えは何がいい?
外にあるお墓には、あまりお供えはしないものです。一般的には仏花を供えたり、新しお水を入れたり、飲み物を置くことがあります。
好きだったお菓子などを備えるのは、出来れば仏壇が良いでしょう。もし、お墓にお供えをする場合は、半紙を半分に折って敷き、お墓の前に置くのが一般的です。お供えと一緒に半紙も持って行きましょう。
また、腐りやすいお供え物は持って帰りましょう。お墓の前で、食べ物が腐ってしまったり、動物に食い荒らされるのは良くありません。一度お供えをして、手を合わせたら、お供え物を引き上げて構いません。
お墓参りでマナーや作法を学び、先祖を大事にする心を育てましょう。
お墓参りはご先祖を大事にする儀式のようなものです。子供がうるさくして迷惑かもしれないと心配する気持ちは分かりますが、家族でご先祖にあいさつに行く気持ちで、みんなで出かけましょう。
宗派や地域によってお墓参りの仕方や作法が違う場合があります。ただ、細かいことは地元の方や親戚に教えてもらえば大丈夫。子供には、「ご先祖を大事にすれば、あなたたちのことをご先祖様たちが守ってくれるよ」と伝えましょう。
お墓参りや親戚の集まりなど、子供を連れて行くのが不安だという方は、ぜひ「Make You Happyご相談室】にご相談ください。どんな準備をするべきか、誰に聞くべきかなど、話をしてアドバイスさせていただいております。
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